コロンビア(GP−25)レコードプレーヤ、カセット、CDの改造方法

引き続き、コロンビア(GP−25)の改造方法につき、アイデアを報告します。ただしコロンビアさんの了解を得て改造したわけではなく自己流ですので、この記事により不具合が発生しても責任は負いかねますので、各自の責任の元に実施してください。


改造1:外部スピーカ用端子の増設

この装置の欠点はスピーカが前面に付いているため、コーラー/キュアーの方向に音が出ており、ダンサーが聞きにくいことです。そこで一般の外部スピーカをつなぐことが出来るように、マイクなどで使われている標準ジャックを付加して、そこに外部スピーカをつなぐと内部スピーカの音が消え、外部スピーカの音が出るように改造しようと云うものです。

分解方法:ちょっと大変ですが...装置上部手前のコントロールパネル(CDコントロール部分とカセット部分)を丸ごと外し、内部スピーカ部分をむき出しにします。

  1. レコードプレーヤ台(スプリングで浮いている)とコントロールパネルの境に隠れている木ネジ2本を外す。
  2. コントロールパネル左横のゴム足の横にあるネジ1本を外す。
  3. コントロールパネル右横にあるネジ1本を外す。(左横に対向する位置にあるネジ)
  4. コントロールパネルがフリーになったはずなので、コントロールパネルをプレーヤ側に1cmくらいスライドさせると、装置手前から斜め上に持ち上げられる。(配線が多数つながっているので無理に持ち上げないように注意。またレコードカートリッジが邪魔なので傷つけないように注意のこと。できればカートリッジのレコード針を外しておくことを勧めます。)
  5. 配線が多数つながっており、コントロールパネルを上に持ち上げるには何本かの線が突っ張っているので、その線を押さえている止線用のツメを広げ、コントロールパネルを十分に上に持ち上げられる状態にする。(写真1)
  6. これで内部スピーカが丸見えになったでしょう。そしてスピーカへの2本の線(橙色と黒色)が見えるはずです。ちなみにスピーカには10W8Ωの表示がありますので、出力は10W程度のようです。この2本の線から外部スピーカ用の線を引き出します。出力が小さいので外部スピーカを鳴らす時は内部スピーカの音を切るようにすべきなので、スピーカ端子から橙色の線を外し、新設する外部スピーカ用ジャックに入れます。(この改造には半田付け作業が必要です。電気に詳しい人の手助けが必要と思います。)
  7. 外部スピーカ用ジャックの取り付け位置は前面パネルにドリルで穴を開けるか、外部スピーカ用配線をず〜と引っ張り、後部のACコードが格納されているプラスチック部分にドリルで穴を開け、ジャックを付ける/又は宙ぶらりんの状態でジャックを付けるのが良いでしょう。(私の場合は、前面パネルのヘッドホンジャックの上方32mmの位置に穴を開けました。)(写真2〜4)


改造2:CDプレーヤに一時停止ボタンを追加する

この装置の欠点はCDを停止すると、1曲目に戻ってしまうため同じ曲を繰り返し流したり、講習会などで、曲の途中で止めたりすることが難しいことです。これに一時停止ボタンを追加すれば、その曲内での一時停止や、一時停止状態からの1曲先送りや巻き戻し、曲内での早送り/戻しが出来るようになります。

実は一時停止ボタン(〓マークが印刷してあります)は内部基板にはテスト用?に設置してあります。設置場所はスピーカの後ろに見える基板の右端手前(スピーカの右奥)です(写真5)。このスイッチ裏面から半田付けした2本のケーブルを引き出し、表パネル面にスイッチを取り付ければ機能させることが出来ます。仮にテスト的に使ってみるのなら、コントロールパネルを斜め上に開けたままの状態で電源コードを差し込み、CDを再生して、ボールペンなど非鉄金属で(ショートしないように)内部基板上の一時停止ボタン (〓) を押してみてください。うまくいくでしょう、結構便利そうな気がします!

問題はスイッチを追加する場所探しです。どこかコントロールパネルの片隅に穴を開けて小型スイッチを埋め込むしかなさそうです。

注意:この作業をするには基板の取り外し、半田付け、小型スイッチの取り付けなどが必要で、難易度が高いので電気に詳しい人以外にはお勧めできません。


おまけの修理1:CDトレーの出し入れ時に引っかかるような動きをしたり、動作が緩慢なとき

その原因は、CDトレー駆動用のゴムベルトがゆるんでいる可能性が高いです。CDトレーを中間の位置まで手で無理矢理開け、裏側から覗くとると、輪ゴムのようなちょっと太めの黒いゴムベルトが1本見えるはずです。これがゆるんでいるとスリップしてスムーズにトレーを動かすことができません。そのような場合は新品と交換すればまた軽快にCDトレーが動くようになると思います。新品ゴムベルトの入手は確認していませんが電気屋さん経由で製造元のコロンビアから取り寄せられると思います。


おまけの修理2カセットテープの早送りや巻き戻しが出来なかったり、動作が緩慢なとき

その原因は、カセット駆動用のゴムベルトがゆるんでいたり、切れたりしている可能性が高いです。せっかくコントロールパネルを開けていますので、ここでその裏側からカセット部分を覗いてみてください。輪ゴムのような細くて黒いゴムベルトが2本見えるはずです(写真6)。これがゆるんでいたり、切れていたら新品と交換すればまた軽快にカセットが動くようになると思います。新品ゴムベルトの入手は確認していませんが電気屋さん経由で製造元のコロンビアから取り寄せられると思います。


おまけの調整:カセットテープの標準スピードが狂っているとき

コントロールパネル上のカセットテープのスピードを中間にしても他のカセットに比べスピードがおかしい時の調整は、スピーカの下部に見えるメイン基板の左下端のボリウムVR501 及びVR502を回して調整します。

VR501は再生用のスピード調整で、VR502は録音用のスピード調整です。右で早く、左で遅くなります。この両方を同じスピードになるように調整しないと、整合性がとれないので、調整は難しいです。あまり詳しくない方にはお勧めできません。


以上

報告:ちがさきシーサイドスクェアーズ 金子 E-mail:goldencatcom@ybb.ne.jp